2022/12時点構想内容
 今後予定している整備新幹線未着工区間・基本計画線区間の構想内容を一通り書き出し。書き終える時間を取れるか微妙なためアイデア出しだけでも早めに。

西九州新幹線(新鳥栖〜武雄温泉)
四国・四国横断新幹線(岡山・高松〜松山・高知)
 ○四国横断新幹線(本四備讃線関連)
 ○四国新幹線(予讃線関連)
 ○四国横断新幹線(土讃線関連)
 ○四国新幹線(海峡・徳島関連)
北海道新幹線(旭川延伸)
中国横断新幹線
東九州新幹線


●西九州新幹線(新鳥栖〜武雄温泉)
  • 軟弱地帯を回避して長崎自動車道付近を通す北ルート。バーターで佐賀県負担カット(長崎県負担に挿げ替え)&在来線維持。(⇒佐賀県同意不要)
    代替ルートの環境影響評価が済んでいない段階のためルートは自前設定。
  • 新鳥栖下り方で九州新幹線から分岐した後、R2000でUターンして長崎自動車道よりも山側に入り、佐賀県教育センター付近に新佐賀駅、唐津線との交点(多久〜中多久の中間付近)に新多久駅を設置。
  • 長崎自動車道の北側を接近しすぎないように通り、高橋の下り方から交差して武雄温泉の新幹線軌道に接続。
  • 新鳥栖〜新佐賀24.4km、新佐賀〜新多久15.8km、新多久〜武雄温泉12.6km、計52.8km。在来線より2.4km長くなるが、在来線を維持するため営業キロは現行と変わらない。
  • 「ミニとフリーゲージはあり得ない」を前提とする場合、先行開業区間に標準軌スラブを敷いてしまった以上現実的にフル化しかないため他方式の選択肢は評価しない。
      ※長崎本線の通勤輸送を1年以上運休できるなら別だが……。
  • 想定用ルートマップ(拡大表示で詳細参照可)


●四国・四国横断新幹線(岡山・高松〜松山・高知)
以前のスーパー特急想定から前提を変更して再計算する。


<四国横断新幹線(本四備讃線関連)>
  • 岡山市東花尻・西花尻付近で山陽新幹線から複線分岐(平面交差防止のため) 分岐後単線にしてからR2000で南向き(正確には360方位で185〜190くらい)に転回。
  • 茶屋町上り方から複線で並行。児島付近までは複々線部を建設、児島以南宇多津手前までは複々線部に軌道敷設、 在来線を本来の計画位置に移動する。宇多津は現行線の海側に増設。

<四国新幹線(予讃線関連)>
  • 基本方針は
     (1)観音寺市街地回避、
     (2)松山付近は南へ迂回、
     (3)宇多津〜川之江間:四国/四国横断重複区間。
    フル規格/スーパー特急の両方で計算する。

  • 本四備讃線建設に合わせて新線切替した宇多津〜多度津以外に無改良で130km/hを超える運転ができる区間がないことを前提として、
     (1)交差交通との完全立体化、
     (2)市街地以外のR2500未満曲線除去、
     (3)市街地の規格外減速許容、
    の3点を踏まえて各改良を実施する。流用できる箇所以外を作り直すといってもよい。

  • 高松〜宇多津間は検討中。在来線を残すのは必須として、単線新幹線とするか三線軌化して乗り入れるか。
  • 宇多津〜多度津間は現行線高架区間は海側に腹付線増、讃岐塩屋〜多度津間の現行線地平区間は直上高架。
    R1200〜1400程度あれば、160km/hに抑える分には支障なし。
    丸亀付近が開発されすぎており、一度中心駅へ乗り入れると現行線沿い以外で市街地を割らずに離脱するのも困難。 よって現行線依存にする。
    在来線高架区間については直上二重高架も検討したが、強風回避のため高架区間は通常のレベルに留める。 丸亀へのホーム設置はできない。

  • 多度津〜川之江間はフル規格複線別線新設。観音寺は郊外に新幹線専用の新観音寺駅設置。在来線は現行通り維持。 鳥越トンネルは在来線列車のみ通過のため無改良。

  • 川之江〜伊予小松間は現行線ベース、単線のままで大幅な線形改良・立体化(市街地鉄道高架化、郊外道路立体化)。
    単線新幹線化する前提で建築限界・車両限界拡大。R4000基本ではあるが必要に応じてR2500、停車駅付近では規格外可。 北山トンネルは別線に切り替えるため放棄。
  • フル規格化の場合、川之江〜伊予小松間は三線軌で貨物併用前提。単線区間なのでコンテナ締結さえ確実なら特に問題ない想定。
    (すれ違う際は必ず貨物列車が停車している)
    また窓を大きく開けられない構造とした在来線旅客列車を三線軌狭軌側で走行させる。 単線区間のためすれ違い配慮は不要の想定。
  • 特に川之江〜伊予寒川付近及び新居浜市街地は連続高架化。新居浜付近は貨物だけ地上に降ろす? 新居浜下り方は新居浜BP上空空間活用でも足りず、住宅地に切り込まない場合R700挿入。
  • 伊予三島〜伊予寒川間、伊予寒川〜赤星間、伊予土居〜関川間、伊予西条〜伊予小松間で線形改良のためルート変更。 関川〜新居浜間、新居浜〜伊予西条間はトンネルで抜ける別線に切替。

  • 伊予小松〜松山間は桜三里経由のフル規格別線新設。
    市街地を避けて大円を描き、佐古ダム北側、愛媛県総合運動公園ととべ動物園の間を抜けて 重信川を渡る手前から在来線に並行して南側から松山駅へ。
    伊予西条〜松山間52kmになるので、基本単線としても川内発電所東側の明かり区間に信号所か駅が必要。
    または桜三里のトンネル区間約11kmを複線化するか。(むしろ用地買収がない分好都合)
  • 伊予小松〜松山間は在来線を残す。今治はリレー列車対応。
  • 松山以西、愛媛県内は当面扱わない。
  • 想定用ルートマップ(拡大表示で詳細参照可):橙色ルート及び黄色ルートを採用

    ほぼ最短ルートである水色ルート:北東からの進入は市街地影響が大きく非常に困難と思慮。更に道後温泉源に影響の懸念もある。

<四国横断新幹線(土讃線関連)>
  • 多度津分岐/観音寺分岐/川之江分岐を比較した結果、高知連絡と建設距離抑制を重点にすると合理的な川之江分岐とする。
  • 川之江下り方から分岐して高知自動車道の西側(並行だが大杉付近まで最小数百mは空ける)を通り大杉に向かう。 単線新幹線で途中駅なし、完全に新幹線列車専用。
  • 大杉〜土佐山田間は東側を迂回して峠に付き合わず緩やかな勾配と曲線で高知平野に下る。 単線新幹線で途中駅なし、完全に新幹線列車専用。
  • 土佐山田〜高知間は高知市街地の導入空間が見つからないので現行線を線形改良の上で三線軌化または現行線並行。 いずれにせよ後免以西は速度が出せそうにない。
  • 貨物列車は廃止済のため想定に入れない。
  • 阿波池田〜土佐山田間の普通列車は代行バス化を想定。
  • 想定用ルートマップ(拡大表示で詳細参照可):橙色ルートを採用

    土讃線トレースの水色ルートと観音寺から阿波池田を経由する黄色ルートは建設効率の観点で断念。

<四国新幹線(海峡・徳島関連)>
  • 豊予海峡は計画放棄。
  • 紀淡海峡・淡路海峡・高松〜徳島間は別枠で検討。

<改良メニュー概要と目標速度(フル規格/スーパー特急別)>


●北海道新幹線(旭川延伸)
  • 札幌〜岩見沢間はフル規格複線別線新設。
    札幌駅(大東)から苗穂工場を過ぎるまで高架延長で並走。その後北に向きを変えて豊平川左岸を通り、道央札幌郵便局付近から豊平川を渡り江別方面へ。
    江別の住宅街・墓地のすぐ北西側、工業地帯の端を掠める格好で石狩川を45度横断。
    岩見沢市街地付近まで別線として、岩見沢市北1条西20丁目付近から岩見沢まで在来線と並走する。
  • 岩見沢〜納内間は現行線の線形が良いため、現行線ベースとして一部線形改良目的の線路移動と 立体化(市街地鉄道高架化、郊外道路立体化)のみでフル規格を満たす構造に改良する。 岩見沢〜峰延間を南東側に移動、光珠内下り方の曲線緩和、砂川〜滝川間を西側に移動、 妹背牛付近を市街地に掛からない位置まで緩い大カーブに変更(深川町西墓地よりやや北西を通過)、深川下り方の曲線緩和。
  • 納内からは現行神居トンネルより南側に改めて新規トンネルを掘削(難工事想定)。 地質図を参考に、できるだけ蛇紋岩を回避するルートを試みる。土被りの深い部分で地表の地質からの想定は 難しいと思われるが、避けるに越したことはない。 台場東まで抜けて伊野川を渡り高砂台をトンネルで抜け、ハザードマップの想定最大規模浸水区域は 全て高架橋でパスして最後の1km弱のみ現行線ルートで旭川。神居トンネル〜旭川手前の現行線は放棄する。 近文〜旭川間だけは市内線として残してもいいかも。ライトレール化する?
  • 複線区間を新幹線が高速走行するため貨物の退避が激増。原則高速走行中に貨物とのすれ違いを発生させないよう退避を充実させる。
  • 岩見沢〜旭川間は窓を大きく開けられない構造とした在来線旅客列車も三線軌狭軌側で走行させる。 走行風の影響を考慮して反対側新幹線とのすれ違い時は停車時間に充てる方が無難か?
  • 想定用ルートマップ(拡大表示で詳細参照可)

    紫色は現行江別駅(参考:通過しない)。

  • <改良メニュー概要と目標速度(フル規格)>


●中国横断新幹線
既に公開済の伯備線高速化を基本に、伯備線内の大半を三線軌化して。後回し。
 ※新見起点2kmからの20‰上り勾配7.5kmを15‰に下げ、本文中で言及した石蟹〜新見間のトンネル化は追加変更として必要。

その他以下の通り。
  • 倉敷トンネルと足守川の間(明かり区間)で山陽新幹線から分岐
  • 倉敷〜総社間は在来線存続
  • 総社の下り方で標準軌に合流(以北伯耆大山手前まで三線軌)
  • 備中高梁の上り方で標準軌と狭軌を分岐して駅構内は軌間別とする
  • 総社下り方〜備中高梁間上り方及び根雨〜伯耆大山間は途中駅を設置して現行線廃止
  • 新幹線が高速走行になるため貨物の退避が激増。原則高速走行中に貨物とのすれ違いを発生させない。
    新幹線停車駅間では間に合わないので待避線の増設が必要。
  • 米子〜出雲市間(山陰新幹線区間)は未定
  • 想定用ルートマップ(拡大表示で詳細参照可)

    以前の伯備線高速化区間のみ。岡山〜備中高梁及び根雨〜米子間は後日追記予定。
    なおリンク先は線形図ベースに電子で起こし直したもの。以前のルートを記載した紙地図は漏水事故により破棄したため、微妙に異なる可能性有。


●東九州新幹線
ルート精査できていないため後回し。
<起点〜大分>
  • 起点〜中津間はフル規格複線別線新設。
  • 筑前植木の北側、山陽新幹線と筑豊本線の交点に新直方駅を設置。遠賀川を越えた東側で山陽新幹線を乗り越え、R4000で島南東方向に曲がり一路行橋へ。
    行橋市内で古墳にルートが当たらないよう、環境影響評価時点で多少のルート調整をする余地を設けておくことが望ましい。おそらく精査しないと無理な地区がある。
  • 南行橋まで在来線に並走してから山側に移動し、トンネルと明かり区間を繰り返してから吉富の下り方で在来線と並行、中津へ。
    ここまでは複々線である必要性ありと判断して在来線を新幹線と別線のまま存続。
  • 中津〜宇佐間は在来線の扱い未検討。
  • 宇佐〜別府付近間は短絡線。
  • 別府付近〜大分間は未精査

<大分〜宮崎>
  • 大分〜臼杵〜津久見〜佐伯は未精査
  • 佐伯〜延岡間ははフル規格新線新設、在来線廃止。
  • 延岡〜宮崎間は未精査

<宮崎〜鹿児島中央>
  • 宮崎空港には新幹線鉄道直通線扱いで乗り入れる。
  • 宮崎〜南宮崎間は現行線活用。
  • 南宮崎〜重富間は未精査。但し、青井岳越えと財部〜国分間は短絡トンネル考慮の余地あり。
  • 重富〜鹿児島間は新線切替。
    鳥越トンネルから上り方を放棄し、R10鳥越トンネルの下から重富駅のそばまで抜けるベーストンネルとして吉野トンネル(ループ線にはしないので滝乃神トンネルは却下)を入れて防災と高速化を兼ねる。
    磯新駅はトンネル内に移設して対応、竜ヶ水は廃止。(土合駅を超える地下200mホームに吉野から降りていくのは流石になし)
  • 鹿児島〜鹿児島中央間は現行線活用。線形と東西直通需要を勘案して鹿児島中央での九州新幹線ホームへの乗り入れなし。
  • ただそもそも、大分以南は旅客需要的にも貨物輸送的にも抜本改良するのは無理がないか?防災用の短絡線区間(130km/h?)のみに留めるべきでは。



 念の為記しておきますが、以上はあくまで一個人の趣味上の書き付けです。
 責任は取りませんし取れませんので変な使い方はしないでください。アイデア出しに使う分にはご自由にどうぞ。

○履歴
 もやもやと構想・ルート検討:2022/4〜10月
 記載:2022/11/28
 公開:2022/12/19


○参考資料(敬称略)
  • 地理院地図 (国土地理院)
    https://maps.gsi.go.jp/
  • Googleマップ (Google)
    https://www.google.co.jp/maps/
      ※航空写真を建造物の位置確認に使用
  • 『日本鉄道名所 : 勾配・曲線の旅7 山陰線・山陽線・予讃線』 (1986-11 小学館)
  • 新幹線関連各法令・省令条文
  • 国鉄技第157号 鉄道に関する技術上の基準を定める省令等の解釈基準について (国交省鉄道局長通知、2002年)
  • 『瀬戸大橋工事誌:本州四国連絡橋』(本州四国連絡橋公団、1988-10)
  • 鈴木朗 ; 河端博 ; 藤本由光「本四備讃線の開業設備」『交通技術』41(4)号 (交通協力会、1986-04)
    国立国会図書館デジタルコレクション収載: https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2248207
  • 藤本由光「本四備讃線の軌道設備」『鉄道と電気 = Railway & electricity : 鉄道電化協会誌』42(2)号 (鉄道電化協会、1988-02)
    国立国会図書館デジタルコレクション収載: https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2369004
  • 竹田功「本四備讃線海峡部の信号設備」『鉄道と電気 = Railway & electricity : 鉄道電化協会誌』42(2)号 (鉄道電化協会、1988-02)
    国立国会図書館デジタルコレクション収載: https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2369004
  • 寺島優「4.軌道設備」『信号保安』43(3)号 (信号保安協会、1988-03)
    国立国会図書館デジタルコレクション収載: https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2369872
  • 小林隆久「JR四国予讃線の活性化(大規模改良試案)」『JREA』35(1)号 (日本鉄道技術協会、1992-01)
    国立国会図書館デジタルコレクション収載: https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3256154
  • 『JR土讃線高知駅周辺連続立体交差事業誌』 (高知県、2011-03)
    https://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/171701/renritsu.html
  • 大橋勇・中崎俊三・ 高田和守・池田浩一・ 大村外志男・木村公男「南備讃瀬戸大橋補剛桁の設計・製作・施工」『川田技報 Vol8』(川田工業、1989)
    https://www.kawada.co.jp/technology/gihou/pdf/vol08/08_ronbun04.pdf
  • 新幹線と四国のまちづくり調査報告書 (四国新幹線整備促進期成会 2022-06)
    http://www.shikoku-shinkansen.jp/topics/20220601shinkansentomatidukuri_honpen.pdf
  • 四国における鉄道ネットワークのあり方に関する懇談会II 第五回懇談会 JR四国資料 (2019-10)
    https://www.jr-shikoku.co.jp/04_company/information/shikoku_trainnetwork/5-1.pdf
  • 幹線鉄道ネットワーク等のあり方に関する調査について 令和元年度調査結果 (2020 国土交通省)
    https://www.mlit.go.jp/common/001351144.pdf
  • 『北海道新幹線工事誌 : (新青森・新函館北斗間) 北海道方』 (鉄道建設・運輸施設整備支援機構北海道新幹線建設局、2020-10)
  • 『北海道新幹線工事誌 : (新青森・新函館北斗間) 本州方』 (鉄道建設・運輸施設整備支援機構北海道新幹線建設局、2019-12)
      ※北海道新幹線工事誌は国立国会図書館では音楽・映像資料室での閲覧になるので他資料と同時にできない点に注意。(付属CD-ROMの関係)
  • 『石狩川水系忠別川 洪水浸水想定区域図(想定最大規模)』 (国土交通省 北海道開発局 旭川開発建設部、2019年)
    https://www.hkd.mlit.go.jp/as/tisui/vkvvn80000001gx7-att/vkvvn80000001h1d.pdf
  • 地質図カタログ 5万分の1地質図幅 深川 ラスターデータ (北海道開発庁、1953年)
    産総研地質調査総合センターウェブサイト収載: https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4-3.html#03048
  • 地質図カタログ 5万分の1地質図幅 旭川 ラスターデータ (北海道開発庁、1956年)
    産総研地質調査総合センターウェブサイト収載: https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4-3.html#03049
  • 高木敏雄「営業線トンネルの変状と対策--JR北海道函館本線 神居トンネル」『トンネルと地下 = Tunnels and underground : 日本トンネル技術協会誌』28(11)号 (土木工学社、1997-11)
    国立国会図書館デジタルコレクション収載: https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3234581


※執筆中BGM:鎌倉殿の13人 メインテーマ(エバン・コール、2022年)
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