既に富山までと石動〜金沢間は建設中、更に金沢開業に必要な残りの区間に ついても2005年度の着工が決まっているので、余程の大事がない限り開業確定と見て着手してみました。 |
●車輌 ●基準運転時分 ●運行ダイヤ ●所要時分比較 |
●車輌 順当に行けばE2系N編成となるのだろう。東京〜金沢間に限ればあまり速度を出す必要もなく、とりあえずE2系 で300km/h運転を行うことを基本としてみた。騒音レベルがある程度環境基準に抵触するが、消音防音対策によって 軽減されることを期待して、現状では多少問題があることは覚悟の上でこの通りとする。 N編成といえども、この際にはJ編成同様にサスペンション取付け改造が行われるだろう。それ以外の変更点は 特に考慮していない。 なお、ダイヤ案では北陸速達用とは別個に新潟速達用(3往復)としても使用している。この場合の 最高速度は275km/hとした。 編成図は以下の通り。 ○E2系8連(併結装置無) ←東 京 新潟・金沢→
何の変哲もない、現行N編成そのものである。 ○E4系8連 それと、上越・北陸短区間運行用としてE4系の8連を。当然北陸運用充当は碓氷峠対応のP51編成 以降であり、そして軽井沢以西へは50/60Hz対応のP81編成以降が必須である。 |
←東
京 軽井沢・長野→ ←東 京 越後湯沢・新潟→ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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編成定員817名(普通席763+グリーン席54)、2編成併結時定員1634名。 やはり、現行P編成そのものである。上に記した通り、東京口併結で高崎にて分割併合するものと 上越系統単独運用が基本となるだろうか。 |
●基準運転時分 最高速度は大宮以南160km/h、大宮〜高崎間で260km/h、高崎以北ではE2系が300km/h、E4系が260km/hとして 運転速度の上限は制限速度-5km/h及びATC頭打ち速度-5km/hとした。車輌と軌道条件に固有でない他の細かな点は 全て北海道新幹線想定に準ずる。 まずはE2系使用、長野以遠への列車の場合の算定から。なお駅名黒字が停車駅、赤字が通過駅である。 |
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次に、長野以南限定のE4系についても。
下り30‰抑速制動時の速度はE2系が210km/h、E4系が160km/h、碓氷峠登攀時の均衡速度はE2系 が175km/h、E4系が142km/hとしてある。なお飯山トンネル内の30‰登攀では、最急勾配そのものは然程長い 距離でもないので定格出力ではなく全出力での運転曲線を以って計算した。 以上でほぼ対応できるだろう。 |
●運行ダイヤ ここでは基本的な列車のみを記載した。それ以外はダイヤグラムを以って代える。 ○下り
○上り
上越新幹線列車も高崎以南ではここまでに記した範囲としており、東京〜新潟間で現状比数分の 所要時分短縮を図っている。 ダイヤ案は次の通り。 |
はくたか速達・最速達:青実線(太)━━ | はくたか準速達:紫実線(太)━━ |
とき:赤実線(太)━━ | 東北系統:黄実線(細)── |
Maxあさま+たにがわ:緑実線(細)── | 単独たにがわ:白実線(細)── |
回送:白破線(細)─ ─ |
なお、基本的にときは越後湯沢以南に於いて全列車で通過主体として頻繁運転区間でのパターン化を図った。 0分発は上野通過の速達列車用のスジとし、大宮〜長野間無停車並びに大宮〜新潟間無停車若しくは1駅停車の 列車を想定して用意した。この列車が運転される際には各所で退避用のスジに変更するが、これも上のダイヤグラム には織り込み済みである。 なお、上越新幹線高崎〜新潟間の詳細については省略する。 |
●所要時分比較 現行、現行線区を用いた若干の高速化、富山開業、金沢開業の4ケースで比較する。 (黒字:標準時分、赤字:最速時分) |
個別変更点 | 区間別変化 | 備考 | ||
東京 〜富山 |
東京 〜金沢 |
東京 〜福井(※) | ||
現行(上越新幹線+はくたか) | 3:16(117.8km/h) 3:11(120.8km/h) |
3:53(114.4km/h) 3:48(116.9km/h) |
3:23(150.2km/h) 3:22(151.0km/h) |
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384.7km | 444.1km | 508.2km | ||
上越新幹線速度向上+はくたか | 3:15(118.4km/h) 3:00(128.2km/h) |
3:51(115.4km/h) 3:39(121.7km/h) |
3:23(150.2km/h) 3:22(151.0km/h) |
高崎以南前述通り 高崎以北275km/h 越後湯沢での新在乗り継ぎ時分は8分 |
384.7km | 444.1km | 508.2km | ||
上記北陸新幹線富山開業 | 2:1045(181.5km/h) 1:5900(199.4km/h) |
2:54(156.9km/h) 2:41(169.5km/h) |
3:48(139.9km/h) 3:28(153.3km/h) |
富山での新在乗り継ぎ時分は8分 |
395.5km | 454.9km | 531.6km | ||
上記北陸新幹線金沢開業 | 2:1045(181.5km/h) 1:5900(199.4km/h) |
2:2915(182.5km/h) 2:1730(198.1km/h) |
3:22(157.6km/h) 3:06(171.2km/h) |
金沢での新在乗り継ぎ時分は8分 |
395.5km | 454.0km | 530.7km |
※:上2つは西回り、下2つは東回りルート。 この様に富山開業でも十分な時短効果が見込まれ、関東対北陸に於いて圧倒的な、特に対富山では ほぼ絶対的なシェアを握ることになると見られる。 更に金沢開業で、関東対北陸の残る航空需要の多くが新幹線に移行する。あとは国際線乗り継ぎ分と 能登便、空港地元分くらいのものだろうか。 なお、東京からでは米原経由の方が距離が短くなる福井以西に対しては金沢開業の効果は殆ど及ばない。 |
念の為記しておきますが、以上は既設設備等一部の例外を除いて全て公表された計画を下敷きとして
独自に試算したものです。あくまで一個人の試案ですので、検索等で来られた方は誤解の無き様。 なお、引用は幾らでも御自由にどうぞ。 ○履歴 立案:2005/1/下旬 着手・車両条件:2/下旬 線路条件・基準所要時分:3/上旬 下りスジ・WinDIA打ち込み:3/14 上りスジ・WinDIA打ち込み:3/15 全体調整・公開:3/17 修正(新高岡駅位置確定):2006/5/25 参考資料:○ルート・線路条件 北陸新幹線関連広報・報道、JR時刻表、Mapion、 世界の高速鉄道(佐藤芳彦、1998年)、 新幹線はもっと速くできる(川島令三、1999年) 未来を拓く 北陸新幹線(富山県北陸新幹線対策連絡協議会) 東京〜大宮間については北海道新幹線想定ダイヤよりE2系スジの 基準時分を引用。 饋電区分所位置に ついては探検発見:JR東日本 新軽井沢き電区分所(NaritaWorks)より 長野〜富山間構造物位置に ついては整備新幹線の今がわかる ページ内資料も使用 ○地形条件・現状建造物状況 日本地図帳(昭文社、1983年)、Mapion ○車輌資料 自筆ノート、新幹線はもっと速くできる(川島令三、1999年)、 鉄道ダイヤ情報95年5月号 (以上敬称略) (C)2005 far-away(◆farawagyp.)
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