北陸新幹線金沢開業想定 Vol.3&上越新幹線2014年想定
 以前、E2系での300km/h運転と対応車輌投入による365km/h運転について 書いてみましたが、近頃更に別の可能性が見えてきたので、改めて算定し直してみることにしました。

 上越新幹線並びに両線ダイヤ案及び検討を追加(2008/3/22)。

車輌
基準運転時分
 E5-1000  E2(275km/h)  E2(260km/h)  E4-1000  比較
以下2008/3/22追加分
上越新幹線
基準運転時分(上越新幹線)
 E2  E4
運行ダイヤ
 1:E5-1000&E4-1000(320km/h)  2:E5-1000&E2&E4-1000(320km/h)
 3:E2&E4-1000(260km/h)  4:E4-1000(260km/h)
所要時分比較



●車輌
 金沢開業後の所要編成数を推測すると、どうもE2系0番代J編成(J2〜15)の転用だけでは足りないように 思われる。また、これらは2014年時点で既に15年程度経過しており、速達運用でフル稼働しているので 老朽化も進んでいることだろう。
 では速達用に何が投入されるかといえば、新青森開業までに投入見込みと発表された320km/h対応 のE5系(仮称)が50/60Hz対応で投入される線を考えるのは自然な発想の範疇ではないだろうか。

 また、E4系の恒常的な営業走行には無理があるが、現行のE2系が北陸新幹線内260km/hであることから、Maxで 置き換えの計画があるとの噂も現実味を帯びてくる。速度差については現行の東北同様、遠近で運用分離を 行えば済む話である。
 しかし、二階建てのままで軸重を16tから大幅に落とすのが難しいことは容易に察しが付く。既にアルミ 押出形材を使用しており、強度を保ちつつ構体を軽量化するには複合材の採用など、相当に思い切った 対応が必要と考えられる。機器類はFASTECH試験からのフィードバックにより、主回路系の軽量化であればある程度 可能だろうが、元々の質量が質量なのでここに極端な軽量化を期待するのは現実的でない。但し、主電動機の 軽量化による台車質量の低減は高速化に有益だろう。
 従って、ひとまずE4系のリニューアルとしてのE4系1000番代というものを仮定しておく。主回路系を始めとする 制御系の一新、50/60Hz本対応、騒音低減改良等、中身が実質的に別物だが見た目の性能に大差のないものを 想定する。
 そう、E2系0番代初期仕様→E2系1000番代、209系→209系950番代の様なものである。

 ここでは、そのE5系6M2TとE4系1000番代、及び残存するE2系0番代により運行されるものとして考えていく。

 ○E5系8連(併結装置無、50/60Hz対応)
 基本的にE2系の客用設備仕様とE954の機器関連仕様を参考に、更に先の北海道新幹線想定(Vol.1)の8両編成同等仕様から 多少のコストダウンという仕様で想定してみる。空気抵抗増加装置の省略、性能調整、及び車内設備の小調整程度に 留めておき、特段の変更は考慮しない。
 なお、東北系統との区別のため便宜的に1000番代としておく。
 ←東 京                         金沢→
12 34 56 78
T1c
E52310
M2
E52611
M1
E52510
M'2
E52612
M1k
E52514
M2
E52613
M1s
E51510
Tc2
E52410
G指
49名 95名 80名 95名 65名95名 51名 59名
 編成定員589名(普通席538+グリーン席51)
 性能面は、320km/hなら十分であろうことからE954の8N相当とする。起動加速度1.7km/h/s、速度 種別U21、明かり15‰登攀均衡289km/h、明かり平坦線均衡速度388km/h、隧道30‰登攀均衡200km/h。
 車体傾斜は広報通り1.5度。

 ○E4系1000番代8連(併結装置有、50/60Hz対応)
 客室設備に大きな変化は生じないものとする。
  ←東 京                 越後湯沢・新潟→
  ←東 京                                                  軽井沢・長野→
12 34 56 78   910 1112 1314 1516
T1c
E45311
M2
E45511
M1
E45611
T
E45810
T
E45912
M2
E45510
M1hs
E44610
Thsc
E44410
T1c
E45311
M2
E45511
M1
E45611
T
E45810
T
E45912
M2
E45510
M1hs
E44610
Thsc
E44410
G指 G指 G指 G指
40名 64名 64名 55名 55名55名 36名 18名 40名 64名 64名 55名 55名55名 36名 18名
35名 69名 55名 69名 55名67名 55名25名 35名 69名 55名 69名 55名67名 55名25名
上越系統 北陸系統
 設備は現行E4系に同じく、編成定員817名(普通席763+グリーン席54)、2編成併結時定員1634名。
 北陸系統あさま運用、上越系統運用の両用で東京口にて併結、高崎にて分割併合するものと考えておく。
 また性能面については、現状でも既に中速域での粘着に然程余裕がないと考えられ、MT比1:1のままでは 出力を大きく上げるには難がある。従ってとりあえず、起動加速度及び定出力域での出力は同程度の ままに、定出力域を高速側に拡大して加速度の低下を抑えるのみに止めた。
 それでも定出力域を260km/hまで維持すればS52程度は確保できる見込みが立つのだから、面白いものなの だが。また、低速から高速まで幅広くトルクを維持できる電動機であれば、実質的により高出力のものの 出力を抑えて使用するのとほぼ同じことなので、これは結構な贅沢でもある。
 起動加速度1.65km/h/s、速度種別S52、明かり15‰登攀均衡223km/h、隧道15‰登攀均衡207km/h、明かり12‰登攀 均衡241km/h、隧道12‰登攀均衡216km/h、明かり平坦線均衡速度300km/h、隧道平坦線均衡速度275km/h、隧道30‰登攀 均衡149km/h。車体傾斜なし。

 因みに6M2T化という選択も考えてはみたが、どうしてもスペースの都合上2・4・6号車の車端部客席を削ることに なってしまい、その場合は特に車椅子対応で厳しいことになってしまうので、残念ながらこれは没とした。

 E2系は現状ままなので略す。



●基準運転時分
 最高速度は開業時期を考慮に入れて大宮以南130km/h、大宮〜高崎間でE5系は260km/h、E2系 及びE4系245km/h、高崎以北ではE5系320km/h、E2系が275km/hまたは260km/h、E4系260km/hとして 計算上運転速度の上限は制限速度-5km/h及び最高速度-5km/hとした。また、E4系の高崎 以南は0番代との併結も考慮して0番代の性能で計算した。上野の通過速度はひとまず75km/hと してある。DS-ATC化により、制限速度指示が全て5km/h刻みとなることが前提。現行区間の カントは全て現状通り。
 車輌と軌道条件に固有でない他の細かな点は、全て北海道新幹線想定に準ずる。
 また、現状では投入車両について様々なパターンが考えられるので、各形式の用途をあまり 狭めず、E5系の緩行投入といった極端な例以外には対応できるように幅広くパターンを取って 算定した。

 まずはE5系使用の列車の場合から、需要に応じて複数パターンが存在するべきタイプでは 代表の一例のみを載せておく。なお駅名黒字が停車駅、赤字が通過駅、青字が選択停車駅である。
東京
からの
実キロ
駅間
キロ
最速達 駅間
最高
速度
速達1(軽井沢・新黒部・新高岡通過) 準速達1(高崎・飯山・糸魚川停車)
駅  名 基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
駅  名 基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
駅  名
下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り
0.0
3.6
31.3
67.9
89.0
108.6
127.1
150.4
168.0
192.8
226.0
255.9
285.4
322.4
361.7
395.5
414.6
454.0
3.6
27.7
36.6
21.1
19.6
18.5
23.3
17.6
24.8
33.2
29.9
29.5
37.0
39.3
33.8
19.1
39.4
東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
安 中 榛名
軽 井 沢
佐 久 平
上   田
長   野
飯   山
上   越
糸 魚 川
新 黒 部
富   山
新 高 岡
金   沢
4'00
15'30
11'15
5'00
5'15
5'30
7'30
6'00
5'00
9'15
8'15
8'00
7'30
7'45
8'45
6'15
9'30
3'30
16'00
11'00
5'00
5'45
6'30
7'30
5'00
5'00
9'30
8'00
7'15
7'15
7'45
9'30
5'45
10'15
19'30




54'45






40'15


15'45

19'30



55'15






39'45



16'00
96.3




213.4






252.7


222.9

96.3



211.4






255.8



219.4
95
130
260

260
320










320
東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
安 中 榛名
軽 井 沢
佐 久 平
上   田
長   野
飯   山
上   越
糸 魚 川
新 黒 部
富   山
新 高 岡
金   沢
4'30
17'15
11'15
5'00
5'15
5'30
7'30
6'00
5'00
9'15
8'15
9'30
10'00
7'45
8'45
6'15
9'30
5'00
16'45
11'00
5'00
5'45
6'30
7'30
5'00
5'00
9'30
8'00
10'00
9'30
7'45
9'30
5'45
10'15
4'30
17'15



54'45




17'45


26'30

15'45
5'00
16'45



55'15





18'00

26'45


16'00
48.0
96.3



213.4




200.8


249.3

222.9
43.2
99.2



211.4





198.0

247.0


219.4
4'30
17'15
11'15
5'00
6'15
6'45
8'30
6'45
5'00
9'15
9'45
11'30
11'30
11'15
10'30
7'30
11'30
5'00
16'45
11'00
5'00
6'30
6'30
8'45
5'30
5'00
9'30
9'45
11'00
11'30
11'00
11'00
7'30
11'45
4'30
17'15

22'30

15'15


21'00

9'45
11'30
11'30
11'15
10'30
7'30
11'30
5'00
16'45

22'30


15'15

20'00

9'45
11'00
11'30
11'00
11'00
7'30
11'45
48.0
96.3

203.9

164.5


216.0

184.0
153.9
193.0
209.6
193.1
152.8
205.6
43.2
99.2

201.7


164.5

226.8

184.0
160.9
193.0
214.4
184.4
152.8
201.2
東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
安 中 榛名
軽 井 沢
佐 久 平
上   田
長   野
飯   山
上   越
糸 魚 川
新 黒 部
富   山
新 高 岡
金   沢
 下り30‰抑速制動時の速度は、回生失効非常時を考慮して現状同様の210km/hと した。この結果、E5系では降坂より登攀の方が速いという事態が発生してしまった。これを 解消するためには機械ブレーキの容量を増さなければならないのだが、そんな真似をしたら バネ下重量が増えるのは明らかなので、ひとまず210km/hに抑えておくこととする。
 登攀時の出力については、よくよく考えてみれば大した時間でもないので今回は定格ではなく 全出力での運転曲線を以って計算した。

 続いて、E2系について。これについては275km/hの場合と、速度制限が解除されない 場合の260km/h止まりの両方を計算した。この2例を共に示しておく。
 ・275km/h
東京
からの
実キロ
駅間
キロ
速達1(軽井沢・新黒部・新高岡通過) 駅間
最高
速度
準速達1(高崎・飯山・糸魚川停車) 緩行1(熊谷・安中榛名停車)
駅  名 基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
駅  名 基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
駅  名
下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り
0.0
3.6
31.3
67.9
89.0
108.6
127.1
150.4
168.0
192.8
226.0
255.9
285.4
322.4
361.7
395.5
414.6
454.0
3.6
27.7
36.6
21.1
19.6
18.5
23.3
17.6
24.8
33.2
29.9
29.5
37.0
39.3
33.8
19.1
39.4
東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
安 中 榛名
軽 井 沢
佐 久 平
上   田
長   野
飯   山
上   越
糸 魚 川
新 黒 部
富   山
新 高 岡
金   沢
4'30
17'45
11'45
5'30
5'30
5'45
8'45
6'00
5'45
9'45
9'00
9'45
11'00
9'00
9'30
6'30
10'30
5'00
17'15
11'30
5'30
6'00
6'30
7'45
5'30
5'45
10'15
8'30
11'00
10'15
9'00
10'15
6'00
11'15
4'30
17'45



58'45




18'45


29'30

17'00
5'00
17'15



58:45





19'30

29'30


17'15
48.0
93.6



198.8




190.1


223.9

206.5
43.2
96.3



198.8





182.8

223.9


203.5
95
130
245

245
275










275
東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
安 中 榛名
軽 井 沢
佐 久 平
上   田
長   野
飯   山
上   越
糸 魚 川
新 黒 部
富   山
新 高 岡
金   沢
4'30
17'45
11'45
5'30
6'30
7'00
9'30
6'45
5'45
9'45
10'00
11'30
12'15
12'00
11'00
7'45
12'15
5'00
17'15
11'30
5'30
6'45
6'30
9'00
6'00
5'45
10'15
10'15
12'00
12'15
11'45
11'30
7'45
12'30
4'30
17'45

23'45

16'30


22'15

10'00
11'30
12'15
12'00
11'00
7'45
12'15
5'00
17'15

23'45


15'30

22'00

10'15
12'00
12'15
11'45
11'30
7'45
12'30
48.0
93.6

195.3

152.0


203.9

179.4
153.9
181.2
196.5
184.4
147.9
193.0
43.2
96.3

195.3


161.8

206.2

175.0
147.5
181.2
200.7
176.3
147.9
189.1
4'30
17'45
12'45
7'15
6'30
8'15
12'15
7'45
9'00
11'30
==






5'00
17'15
12'45
6'45
6'45
8'00
10'15
8'00
9'00
11'30
==






4'30
17'45
12'45
13'45

8'15
12'15
7'45
9'00
11'30
==






5'00
17'15
12'45

13'30
8'00
10'15
8'00
9'00
11'30
==






48.0
93.6
172.2
177.6

134.5
114.1
136.3
165.3
173.2
==






43.2
96.3
172.2

180.9
138.8
136.4
132.0
165.3
173.2
==






東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
安 中 榛名
軽 井 沢
佐 久 平
上   田
長   野
 ・260km/h
東京
からの
実キロ
駅間
キロ
速達1(軽井沢・新黒部・新高岡通過) 駅間
最高
速度
準速達1(高崎・飯山・糸魚川停車) 緩行1(熊谷・安中榛名停車)
駅  名 基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
駅  名 基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
駅  名
下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り
0.0
3.6
31.3
67.9
89.0
108.6
127.1
150.4
168.0
192.8
226.0
255.9
285.4
322.4
361.7
395.5
414.6
454.0
3.6
27.7
36.6
21.1
19.6
18.5
23.3
17.6
24.8
33.2
29.9
29.5
37.0
39.3
33.8
19.1
39.4
東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
安 中 榛名
軽 井 沢
佐 久 平
上   田
長   野
飯   山
上   越
糸 魚 川
新 黒 部
富   山
新 高 岡
金   沢
4'30
17'45
11'45
5'30
5'30
5'45
8'45
6'00
6'00
10'15
9'15
10'00
11'15
9'30
9'45
6'30
11'00
5'00
17'15
11'30
5'30
6'00
6'30
7'45
5'45
6'00
10'30
8'45
11'00
10'45
9'30
10'45
6'15
11'30
4'30
17'45



59'30




19'15


30'30

17'30
5'00
17'15



59:30





19'45

31'00


17'45
48.0
93.6



196.3




185.1


216.6

200.6
43.2
96.3



196.3





166.9

213.1


197.7
95
130
245

245
260










260
東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
安 中 榛名
軽 井 沢
佐 久 平
上   田
長   野
飯   山
上   越
糸 魚 川
新 黒 部
富   山
新 高 岡
金   沢
4'30
17'45
11'45
5'30
6'30
7'00
9'30
6'45
6'00
10'15
10'15
11'30
12'15
12'15
11'15
7'45
12'30
5'00
17'15
11'30
5'30
6'45
6'30
9'00
6'15
6'00
10'30
10'15
12'00
12'15
12'00
11'45
7'45
12'45
4'30
17'45

23'45

16'30


23'00

10'15
11'30
12'15
12'15
11'15
7'45
12'30
5'00
17'15

23'45


15'30

22'45

10'15
12'00
12'15
12'00
11'45
7'45
12'45
48.0
93.6

195.3

152.0


197.2

175.0
153.9
181.2
196.5
180.3
147.9
189.1
43.2
96.3

195.3


161.8

199.4

175.0
147.5
181.2
192.5
172.6
147.9
185.4
4'30
17'45
12'45
7'15
6'30
8'15
12'15
7'45
9'00
11'45
==






5'00
17'15
12'45
6'45
6'45
8'00
10'15
8'00
9'00
11'30
==






4'30
17'45
12'45
13'45

8'15
12'15
7'45
9'00
11'45
==






5'00
17'15
12'45

13'30
8'00
10'15
8'00
9'00
11'30
==






48.0
93.6
172.2
177.6

134.5
114.1
136.3
165.3
169.5
==






43.2
96.3
172.2

180.9
138.8
136.4
132.0
165.3
173.2
==






東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
安 中 榛名
軽 井 沢
佐 久 平
上   田
長   野
 諸々の性能設定は全て現状通り。

 最後に、E4系1000番代について。前述の通り、東京〜高崎間では0番代の数値を用いる。
東京
からの
実キロ
駅間
キロ
速達1(軽井沢・新黒部・新高岡通過) 駅間
最高
速度
準速達1(高崎・飯山・糸魚川停車) 緩行1(熊谷・安中榛名停車)
駅  名 基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
駅  名 基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
駅  名
下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り
0.0
3.6
31.3
67.9
89.0
108.6
127.1
150.4
168.0
192.8
226.0
255.9
285.4
322.4
361.7
395.5
414.6
454.0
3.6
27.7
36.6
21.1
19.6
18.5
23.3
17.6
24.8
33.2
29.9
29.5
37.0
39.3
33.8
19.1
39.4
東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
安 中 榛名
軽 井 沢
佐 久 平
上   田
長   野
飯   山
上   越
糸 魚 川
新 黒 部
富   山
新 高 岡
金   沢
4'30
17'45
11'45
5'30
5'30
6'00
10'30
6'30
6'00
10'15
9'15
10'45
11'30
9'30
9'45
6'45
11'00
5'00
17'15
11'30
5'30
6'15
7'00
8'45
5'45
6'00
11'00
8'45
11'30
10'45
9'30
10'45
6'15
11'45
4'30
17'45



1:02'00




20'00


30'45

17'45
5'00
17'15



1:01'45





20'15

31'00


18'00
48.0
93.6



188.4




178.2


214.8

197.7
43.2
96.3



189.2





176.0

213.1


195.0
95
130
245

245
260










260
東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
安 中 榛名
軽 井 沢
佐 久 平
上   田
長   野
飯   山
上   越
糸 魚 川
新 黒 部
富   山
新 高 岡
金   沢
4'30
17'45
11'45
5'30
6'30
7'45
10'45
7'15
6'00
10'15
10'15
12'45
12'45
12'30
11'30
7'45
12'45
5'00
17'15
11'30
5'30
7'00
7'00
9'45
6'15
6'00
11'00
10'30
12'30
12'30
12'15
11'45
7'45
13'00
4'30
17'45

23'45

18'30


23'30

10'15
12'45
12'45
12'30
11'30
7'45
12'45
5'00
17'15

24'00


16'45

23'15

10'30
12'30
12'30
12'15
11'45
7'45
13'00
48.0
93.6

195.3

135.6


193.0

175.0
138.8
174.1
188.6
176.3
147.9
185.4
43.2
96.3

193.3


149.7

195.1

170.9
141.6
177.6
192.5
172.6
147.9
181.8
4'30
17'45
12'45
7'15
6'30
8'15
13'00
8'00
9'15
11'45
==






5'00
17'15
13'00
7'00
7'00
8'15
11'00
8'30
9'15
12'00
==






4'30
17'45
12'45
13'45

8'15
13'00
8'00
9'15
11'45
==






5'00
17'15
13'00

14'00
8'15
11'00
8'30
9'15
12'00
==






48.0
93.6
172.2
177.6

134.5
107.5
132.0
160.9
169.5
==






43.2
96.3
168.9

174.4
134.5
127.1
124.2
160.9
166.0
==






東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
安 中 榛名
軽 井 沢
佐 久 平
上   田
長   野
 下り30‰抑速制動時の速度は、E4系の場合出力差を考慮して180km/hとした。
 なお緩行の併結時には、併結相手の都合上高崎以南での全駅停車が求められる。

 以上でほぼ対応できるだろう。
 なおいずれの例も、特に急勾配区間で多くの余裕時分を取っており(場合によっては1割超)、ダイヤの 安定性を捨てて最短到達時分を求めるのであれば7〜12分程度縮めることも可能である。



○比較
 さて、各例が出揃った所で所要時分差を視覚化してみよう。上の例について東京を基準点として、下りは左から 最速達、速達、準速達、緩行の順に、上りは逆順にダイヤグラムに落としたのが下図である。
E5:水実線── E2(275km/h):桃実線──
E2(260km/h):緑実線── E4-1000:白実線──
 見ての通り、長野以南ではE2系275km/hとE4系260km/hの間に登坂性能以外による差が殆ど 付かず、Maxの260km/h化が可能なら最早短距離運用にE2系の性能は不要となってしまう。
 仮に比較する区間を金沢まで延ばしたとて、E2系とE4系の差よりもE2系同士での275km/hと260km/hの 差の方が大きくなる場合すら存在する始末である。これでは、260km/h縛りが解除されない限りは 次期投入車をMaxにしてしまう方が合理的といえる。
 速度制限を解除した上でE5系ともなれば流石に効果は大きいが、これが2015年頃に北陸系統で全てを 占める状況になるとは考え辛い。次期Maxが、北陸投入を視野に入れて製造されると見る余地は十分に あるだろう。



 ひとまずここまで先に公開(2007/10/14)。
 以降、追加公開部分(2008/3/22)。

●上越新幹線
 ところで、「2014年問題」等と称して金沢開業に伴う上越新幹線高崎以北の支線化が危惧されて いるが、これは北陸新幹線のダイヤを考えるにあたって性質上密接不可分のものである。
 従って、北陸新幹線と併せて上越新幹線の想定も行ってしまうこととする。

 増備計画広報及び現行編成数等から、E5系(仮)及びE6系(仮)によって東北系統よりE4系及びE2系の一部が 弾き出されることが予想される。そこでE4系及びE2系(但し北陸系統に充当しない分)を、現行の上越系統 運用のE4系に加えて考えていく。
 なお、E3系R17〜26編成については東北系統準速達増結用という用途が考えられるため、基本的に上越系統に転用される ものとしては扱わない(例外は後述)。また400系がE3系L編成の増備によって弾き出されるが、これは採用しないものとする。

 輸送力については、はくたか乗客数が約6000人/日とみられることから、高崎〜越後湯沢間の乗客数が 上下計400人/時程度減少するものとして、これに輸送力減を近付ける形で調整するものとする。またE1系は 淘汰されるが、この部分を単純にE4系に置き換えるものとする。つまり、朝夕のときについて若干の本数減少 とはなるが、全体として運行間隔を拡大するほどにまでは本数は削減しない。
 何より、関東対羽越本線沿線の都合上、新潟発着として必要最低限といえる以上の通過駅を有する列車の設定を 考慮しなくてはならないのである。このため、特に長岡及び新潟以北ではこれといった利便性の低下は生じない。

 275km/h走行可能区間は北陸との分岐点(下り)/北陸からの片渡り(上り)〜浦佐南方のトンネル坑口及び浦佐北方〜長岡 南方のトンネル区間内に限定する。浦佐付近及び長岡付近以北の明かり区間は、環境対策工事なしの210km/hとした。



●基準運転時分(上越新幹線)
 最高速度は開業時期を考慮に入れて大宮以南130km/h、大宮〜高崎間及び下り線は北陸新幹線分岐点まで245km/h、以 北〜浦佐上り方約4.5kmのトンネル坑口まで及び浦佐下り方約1.0kmのトンネル坑口〜長岡上り方約8.0kmのトンネル 坑口間でE2系が275km/h、E4系245km/h、それ以北及び浦佐付近の明かり区間では210km/hとし、計算上運転速度の上限は 制限速度-5km/h及び最高速度-5km/hとした。上野の通過速度はひとまず計算75km/hとしてあり、またDS-ATC化に より、制限速度指示が全て5km/h刻みとなることを前提とする。現行区間のカントは全て現状通り。中山トンネル内 規格外曲線の通過速度は185(計算180)km/h。
 但し長岡付近〜新潟間については、環境基準測定方法の都合上、速度向上効果の大きい燕三条通過列車に 限って制限245km/hとする(環境基準は全列車を通じた最大ピーク値ではなく、ピーク値上位半数列車の平均値)。
 E4系は0番代(現行)前提とする。
 車輌と軌道条件に固有でない他の細かな点は、全て北海道新幹線想定に準ずる。

 まずはE2系使用の列車の場合から、需要に応じて複数パターンが存在するべきタイプでは 代表の一例のみを載せておく。なお駅名黒字が停車駅、赤字が通過駅、青字が選択停車駅である。
東京
からの
実キロ
駅間
キロ
駅間
最高
速度
最速達 速達1(越後湯沢通過・燕三条停車) 駅間
最高
速度
駅  名 基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
駅  名
下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り
0.0
3.6
31.3
67.9
89.0
108.6
150.4
182.7
212.3
245.1
268.7
300.8
3.6
27.7
36.6
21.1
19.6
41.8
32.3
29.6
32.8
23.6
32.1
95
130
245

245
275


275
245
245
東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
上 毛 高原
越 後 湯沢
浦   佐
長   岡
燕 三 条
新   潟
4'00
15'45
11'45
5'30
5'00
11'15
7'45
7'00
8'00
6'00
9'45
3'30
16'30
11'30
5'30
5'00
10'45
7'45
7'45
8'15
6'00
10'45
19'45





1:12'00




20'00




1:13:15



95.1





224.6




93.9




220.8



4'30
17'45
11'45
5'30
6'30
12'45
7'45
7'00
9'45
9'30
12'15
5'00
17'15
11'30
5'30
6'45
12'00
7'45
7'45
10'15
9'30
12'45
4'30
17'45

23'45


37'15


9'30
12'15
5'00
17'15

23'45


37'45


9'30
12'45
48.0
93.6

195.3


219.9


149.1
157.2
43.2
96.3

195.3


217.0


149.1
151.1
東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
上 毛 高原
越 後 湯沢
浦   佐
長   岡
燕 三 条
新   潟
95
130
245

245
275


275
210
210
 諸々の性能設定は全て現状通り。

 そして、E4系について。
東京
からの
実キロ
駅間
キロ
速達1(越後湯沢通過・燕三条停車) 駅間
最高
速度
準速達1(熊谷通過・浦佐停車) 緩行1(各駅停車)
駅  名 基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
駅  名 基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
基準時分 停車駅間
所要時分
停車駅間
平均速度
駅  名
下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り
0.0
3.6
31.3
67.9
89.0
108.6
150.4
182.7
212.3
245.1
268.7
300.8
3.6
27.7
36.6
21.1
19.6
41.8
32.3
29.6
32.8
23.6
32.1
東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
上 毛 高原
越 後 湯沢
浦   佐
長   岡
燕 三 条
新   潟
4'30
17'45
11'45
5'30
6'30
13'45
8'30
7'45
10'15
9'30
12'15
5'00
17'15
11'30
5'30
6'45
12'45
8'30
8'15
10'45
9'30
12'45
4'30
17'45

23'45


40'15


9'30
12'15
5'00
17'15

23'45


40'15


9'30
12'45
48.0
93.6

195.3


203.5


149.1
157.2
43.2
96.3

195.3


203.5


149.1
151.1
95
130
245





245
210
210
東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
上 毛 高原
越 後 湯沢
浦   佐
長   岡
燕 三 条
新   潟
4'30
17'45
11'45
5'30
6'30
13'45
10'00
11'00
11'30
9'30
12'15
5'00
17'15
11'30
5'30
6'45
12'45
11'15
11'00
11'45
9'30
12'45
4'30
17'45

23'45

23'45

11'00
11'30
9'30
12'15
5'00
17'15

23'45


24'00
11'00
11'45
9'30
12'45
48.0
93.6

195.3

187.2

161.5
171.1
149.1
157.2
43.2
96.3

195.3


185.3
161.5
167.5
149.1
151.1
4'30
17'45
12'45
8'30
8'00
14'45
11'45
==



5'00
17'15
13'00
8'30
8'00
14'00
12'30
==



4'30
17'45
12'45
8'30
8'00
14'45
11'45
==



5'00
17'15
13'00
8'30
8'00
14'00
12'30
==



48.0
93.6
172.2
148.9
147.0
170.0
164.9
==



43.2
96.3
168.9
148.9
147.0
179.1
155.0
==



東   京
上   野
大   宮
熊   谷
本庄早稲田
高   崎
上 毛 高原
越 後 湯沢
 以上の組み合わせでそこそこ対応できるだろう。



●運行ダイヤ
 パターンが多すぎるので典型列車の時刻を例示することはせず、全てダイヤグラムを以って 代える。各駅間の正確な所要時分は前掲の各表を参考のこと。
 北陸系統の条件設定により4例に分けられたので、それぞれを以下に掲げておく。

 なお、上越系統については以下の4例いずれでも共通とした。
 上越系統はE2系限定運用の速達7往復のみ最高275km/h、他は原則E4系充当で最高245km/hとする。E4充当の 新潟発着列車は、多客期及び混雑時間帯に越後湯沢で分割併合が可能なように時間を設定した。
 最低運用数(多客臨・スキー臨を含む)はE2系が3運用+予備、E4系が21運用+予備となる。


○1:E5-1000&E4-1000(320km/h)
東京〜金沢直通25往復設定、北陸最高320km/h
 最低運用数
  E5-1000:12運用+予備
  E4-1000:7運用+予備
 比較的所要時間が短く、金沢まで行く列車が80分につき2本、長野止まりが60分につき1本とすると 必要最低限の本数は案外少なく抑えられた。この程度であれば、状況次第では全投入車輌を転配ではなく 新製で賄うことも可能かも知れない(例えば、開業直後ではなく数年後に速度向上、等)。
 日中は本数を間引く代わりに、速達の停車駅を増やして準速達との中間の性質のものを混ぜて みた。飯山と糸魚川は80分に1本停まれば十分と思われるので、停車駅は東京・上野・大宮・軽井沢・長 野・上越・新黒部・富山・新高岡・金沢とした。

 ダイヤグラムは次の通り。
はくたか速達・最速達(E5):青実線(太)━━ はくたか準速達(E5):紫実線(太)━━
とき速達・最速達(E2):赤実線(太)━━ とき準速達(E4):白実線(細)──
Maxあさま+Maxたにがわ(E4):緑実線(細)── 多客臨・スキー臨(E4):白破線(細)─ ─
回送:薄灰一点鎖線(細)─ - ― 東北系統:黄実線(細)──
 速達列車の所要時分が変わったのみで、概要は大筋で以前の通り。


○2:E5-1000&E2&E4-1000(320km/h)
東京〜金沢直通25往復設定、北陸最高320km/h
 最低運用数
  E5-1000:6運用+予備
  E2-0:8運用+予備
  E4-1000:7運用+予備
 車種が多くなり、必要な予備編成の数が増えてしまうのであまり現実的ではない。そもそもこれでは わざわざ特殊仕様のE5系1000代を製造するコストが高く付きかねない。現実にあるとすれば、当初はE2系主体で 開業させて徐々にE5系1000代に置き換える過渡期に起こり得る程度だろうか。

 ダイヤグラムは次の通り。
はくたか速達・最速達(E5):青実線(太)━━ はくたか準速達(E2):紫実線(細)──
とき速達・最速達(E2):赤実線(太)━━ とき準速達(E4):白実線(細)──
Maxあさま+Maxたにがわ(E4):緑実線(細)── 多客臨・スキー臨(E4):白破線(細)─ ─
回送:薄灰一点鎖線(細)─ - ― 東北系統:黄実線(細)──
 この例では所要時分差が大きくなり、列車によって乗客の疎密が分かれやすいのであまり好ましい ものとはいえない。


○3:E2&E4-1000(260km/h)
東京〜金沢直通23往復設定、北陸最高260km/h
 最低運用数
  E2-0:15運用+予備
  E4-1000:7運用+予備
 全車E2で賄うことも不可能ではないものの、大宮以南の容量や予備を考えると短距離はE4-1000として しまうほうが無難といえる。

 ダイヤグラムは次の通り。
はくたか速達・最速達(E2):青実線(太)━━ はくたか準速達(E2):紫実線(太)━━
とき速達・最速達(E2):赤実線(太)━━ とき準速達(E4):白実線(細)──
Maxあさま+Maxたにがわ(E4):緑実線(細)── 多客臨・スキー臨(E4):白破線(細)─ ─
回送:薄灰一点鎖線(細)─ - ― 東北系統:黄実線(細)──
 増備コストが最小となる例である。


○4:E4-1000(260km/h)
東京〜金沢直通23往復設定、北陸最高260km/h
 最低運用数
  E4-1000:20運用+予備
 最も所要時分が長くなる例として、全運用をE4-1000で賄ってみた。これでも東京〜金沢間 速達2時間39分(5駅停車)也。
 但しこの例とて、Maxの260km/h化という条件があるので最悪のケースとはならない点は注意が必要で ある。尤もE2系なら当然このスジに乗れるので、高崎以南で併結せずに済むスジの余裕さえあればダイヤ編成 それ自体は実現可能となる筈だが。

 ダイヤグラムは次の通り。
はくたか速達・最速達(E4):青実線(太)━━ はくたか準速達(E4):紫実線(太)━━
とき速達・最速達(E2):赤実線(太)━━ とき準速達(E4):白実線(細)──
Maxあさま+Maxたにがわ(E4):緑実線(細)── 多客臨・スキー臨(E4):白破線(細)─ ─
回送:薄灰一点鎖線(細)─ - ― 東北系統:黄実線(細)──


 なおこれらをそのまま走らせると、東京駅の4線がパンクする可能性がある。臨時予定スジも含めているので 通常時にどれだけ必要かはともかく、繁忙期には上野回送整備や上野発着が必要となるかも知れないのは 問題である。また、東京22・23番線間への片渡り設置が望ましい。
 因みに本想定に於ける大宮以南の最大設定本数は、東北系統9本/時(速達用回送枠1を含む)、上越北陸 系統5本/時の計14本/時+回送となる。


 また、例3以外では高崎発着順を入れ替えることで、あさまをE2系0代J編成、たにがわをE3系とすることが 可能である。この場合、ただ転配するだけでは東北系統の盛岡以南での輸送力不足が危惧されるので、何らかの 手段によりR1〜16編成からも新幹線上のみで運用できるものを手当する必要があると思われる。
 それが為された場合にはこのような具合となる。

 ○E2系0番代10連(併結装置有、50/60Hz対応)&E3系6連
 客室設備に大きな変化は生じないものとする。
 ←東 京                      軽井沢・長野→
 ←東 京                                          越後湯沢・新潟→
12 34 56 78 910   1112 1314 1516
T1c
E223
M2
E2261
M1
E225
M2
E2262
M1k
E2254
M2
E2263
M1
E2251
M2
E2264
M1s
E215
T2c
E2241
M1sc
E311
M2
E326
T
E329
T
E328
M1
E325
M2c
E322
G指 G指
54名 100名 85名 100名 75名100名 85名100名 51名64名 23名 67名60名 68名 64名 56名
北陸系統 上越系統
 現行に同じく、E2系編成定員814名(普通席763+グリーン席51)、E3系編成定員338名(普通 席315+グリーン席23)、併結時定員1152名(普通席1078+グリーン席74)。
 高崎以北に於ける一列車あたりの定員が対200系ですら半分弱となってしまい、繁忙期というだけでも 輸送力に不安を抱えてしまうレベルである。繁忙期にはE4系で相応に増発するというのであれば ある程度は対応できるだろうが、それにしてもここまで少なくなるのは問題だろう。
 この事と前述の秋田新幹線会社所有問題とによりこの条件で想定ダイヤを組みはしなかった が、可能性としては考えられるのでとりあえず掲げておく。
 ……しかし、仮にこうするとなれば、こまちのロゴをときマークに貼り替えたりすることに なるのだろうか。



●所要時分比較
 現行、例1〜4、航空利用時の6ケースで比較する。
 なお、320km/hでなければ然程インパクトのある数字とはならないので、例3・4に於いては最終速達以外に 上野通過列車を設定していない。
 (黒字:平均時分、赤字:最速時分)
個別変更点 区間別変化 備考
東京
〜富山
東京
〜金沢
東京
〜福井(※)
現行(上越新幹線+はくたか
または東海道新幹線+しらさぎ)
3:16(117.8km/h)
3:11(120.8km/h)
3:53(114.4km/h)
3:48(116.9km/h)
3:32(143.8km/h)
3:29(145.9km/h)
 
384.7km 444.1km 508.2km
例1(320km/h) 2:1747(172.2km/h)
1:5700(202.8km/h)
2:3908(171.2km/h)
2:1415(202.9km/h)
3:33(149.5km/h)
3:09(168.5km/h)
金沢での新在乗り継ぎ時分は8分台
395.5km 454.0km 530.7km
例2(320km/h&275km/h) 2:2108(168.1km/h)
1:5700(202.8km/h)
2:4125(168.8km/h)
2:1415(202.9km/h)
3:36(147.4km/h)
3:09(168.5km/h)
金沢での新在乗り継ぎ時分は8分台
395.5km 454.0km 530.7km
例3(260km/h) 2:2427(164.3km/h)
2:1330(177.8km/h)
2:4653(163.2km/h)
2:3230(178.6km/h)
3:40(144.7km/h)
3:27(153.8km/h)
金沢での新在乗り継ぎ時分は8分台
395.5km 454.0km 530.7km
例4(260km/h) 2:3120(156.8km/h)
2:1700(173.2km/h)
2:5419(156.3km/h)
2:3615(174.3km/h)
3:49(145.4km/h)
3:31(150.9km/h)
金沢での新在乗り継ぎ時分は8分台
395.5km 454.0km 530.7km
航空利用 2:40 3:00 3:20 中心地対中心地・公共交通機関
都心〜羽田 出発は新幹線+60分で計算
 ※:現行は西回り、金沢開業は東回りルート。

 いずれの例に近い形が実現するにせよ、金沢開業によって羽田〜富山の航空路線は特殊事情がない限り消滅または それに近い状態となり、羽田〜小松についても金沢方面への需要は殆どが新幹線に移行するだろう。寧ろ、成田便 就航によって維持を図る可能性も考えられる。また富山空港の国内旅客が、松本空港同様にまで至るかどうかは さておき、少なくとも花巻空港や山形空港等と同様になるのは時間の問題といえよう。能登空港にはおそらく 影響が生じない。
 加えて、320km/h運転であっても停車駅を相当抑えなければ275km/h以下と大差が生じない。従って早期に北陸系統 にもE5系を投入する必要性はさほど大きなものではなく、どれだけ徹底して需要を奪いまた喚起するかという 視点から是非を判断することになると思われる。

 とりあえず、航空路線の代替という観点からは十分なものと判断できるだろう。


 また、上越系統についても同様の比較を取る。
 新潟〜酒田間については、新潟県庁の羽越本線高速化検討委員会報告書より各列車10分短縮として扱った。
 (黒字:平均時分、赤字:最速時分)
個別変更点 区間別変化 備考
東京〜新潟 東京〜鶴岡 東京〜酒田
300.8km 441.5km 469.0km
現行(上越新幹線+いなほ) 2:10(138.8km/h)
1:37(186.1km/h)
27往復/日 4:07(107.2km/h)
3:35(123.2km/h)
7往復/日 4:27(105.4km/h)
3:55(119.7km/h)
7往復/日 2008/3/15改正
改良(上越新幹線本試案
+いなほ現行)
2:0355(145.6km/h)
〜2:0403(145.5km/h)
1:3300(194.1km/h)
24往復/日 3:51(114.7km/h)
3:30(126.1km/h)
7往復/日 4:11(112.1km/h)
3:50(122.3km/h)
7往復/日 乗換時分9分
改良(上越新幹線本試案
+いなほ羽越本線高速化)
2:0355(145.6km/h)
〜2:0403(145.5km/h)
1:3300(194.1km/h)
24往復/日 3:39(121.0km/h)
3:18(133.8km/h)
7往復/日 3:57(118.7km/h)
3:36(130.3km/h)
7往復/日 乗換時分5分、
羽越本線高速化検討委員会試案3
(構内改良中心、130km/h化、非車体傾斜)
航空利用 N/A 2:55 4往復/日 3:10 4往復/日 中心地対中心地・公共交通機関
都心〜羽田 出発は新幹線+60分で計算
 いなほ接続列車の多くにE2系を充てたため、東京対庄内については短縮効果がはっきり出たが、反面 東京対新潟についての効果は限定的なものに留まった。E2系充当列車以外は速くなっているわけでも ないので、寧ろ当然の結果が出たものといえよう。
 しかし、対庄内は相変わらず航空対抗でどうも物足りないが……やはり、鉄道利用へ大きくシフトさせる為には 抜本的な解決策が必要ということを示しているのだろうか。航空の羽田発着枠は、できることなら航空ならではの 路線に集中させるほうが良いと思うのだけれども。

 ひとまず今回は、特段不便とならないように取り計らうこともできる例ということで示してみたものである。



 念の為記しておきますが、以上は既設設備等一部の例外を除いて全て公表された計画を下敷きとして 独自に試算したものです。あくまで一個人の試案ですので、検索等で来られた方は誤解の無き様。
 なお、引用は幾らでも御自由にどうぞ。

○履歴
 立案・着手:2007/8/28
 配転情報整理:8/29
 基準所要時分:10/14
 以上を調整・公開:10/14
 WinDIA打ち込み:2008/3/13
 北陸系統所要時分比較:3/15
 上越系統所要時分比較:3/21
 全体調整・公開:3/22


参考資料:○ルート・線路条件等参考
      ・日本鉄道名所2東北線・奥羽線・羽越線(小学館、1986年)
      ・日本鉄道名所5中央線・上越線・信越線(小学館、1986年)
      ・日本鉄道名所6北陸線・関西線・紀勢線(小学館、1987年)
      ・北陸新幹線工事の 概要(日本鉄道建設業協会)
      ・北陸新幹線建設局担当範囲線路縦断概要図(某商業サイトにあったが原出典不明)
      ・北陸新幹線関連広報・報道・入札発注資料等(駅位置・ルート・仕様等)
      ・世界の高速鉄道(佐藤芳彦、1998年)
      ・新幹線はもっと速くできる(川島令三、1999年)
      ・探検発見:JR東日本 新軽井沢き電区分所(なりたま 通信所)(饋電区分所位置について)
      ・整備新幹線の今がわかる ページ(長野〜富山間トンネルの位置及び距離の決め打ちに使用)
      ・交通〔軌道系編〕(交通研究会、1999年)(当時建設線の線路縦断図・平面図)
      ・昭50環告46、新幹線鉄道騒音に係る環境基準について(環境庁告示、1975年)(環境基準測定方法)
      ・羽越本線の高速化と地域活性化に 関する検討委員会報告書 3 高速化改良の検討
        (新潟県交通政策局交通政策課、2007年)
     ○地形条件・現状建造物状況
      ・日本地図帳(昭文社、1983年)
      ・Mapion
     ○ダイヤ資料
      ・JR時刻表、
      ・ANA時刻表2008年4〜5月号、
      ・JAL時刻表2008年4/1〜5/6号、
      ・庄内交通サイト空港リムジンバス時刻、
     ○車輌資料・時刻等
      ・小型軽量・高出力 主回路機器の開発
       『JR EAST Technical Review』No.14(安井義隆・古田良介、2005年)

      ・東北・上越新幹線用E4系新幹線電車の開発
       『JREA』Vol.41 No.1(佐藤芳彦、1998年)
      ・高感度交流き電保護継電器の 開発
       『JR EAST Technical Review』No.2(井桁敏明・安藤政人・尋田伸幸、2003年)

      ・運転理論改訂版(運転理論研究会編著、2002年)
      ・世界の高速鉄道(佐藤芳彦、1998年)
      ・新幹線テクノロジー(同、2004年)
      ・新幹線はもっと速くできる(川島令三、1999年)
      ・鉄道ダイヤ情報95年5月号、
      ・鉄道ジャーナル99年3月号、
      ・自筆ノート、
      ・北海道新幹線想定ダイヤ(拙著)
      ・etc.
      (以上敬称略)


※執筆中BGM:Moon Base(桜庭統、2006年)
        月時計 〜 ルナ・ダイアル(ZUN、2002年)
        天空のグリニッジ(同、2006年)
(C)2007-2008 far-away(◆farawagyp.)

ダイヤ関連メニュー