名寄以南の高速化によって所要時分が大幅に短縮されたは良いもの
の、従来の急行を特急にしただけで優等列車の運行本数は変わらないままの宗谷本線。しかし
札幌〜稚内往復10000円の都市間バスが6往復、札幌〜豊富間往復10200円の都市間
バスが4往復、札幌〜名寄往復5590円の高速バスが5往復と、それなりの移動需要があることが
窺える路線でもあります。また北海道縦貫自動車道の士別剣淵〜名寄間は新直轄方式の
適用対象となり、建設によって札幌〜名寄間が高速道路で結ばれ得るなど、将来について
楽観視はできない情勢です。 名寄以北は線路整備や交換箇所の点から更なる高速化には難があるかも知れませんが、反面 名寄以南についてはまだまだ余裕もあります。幸いとかちへの261系投入によって130km/h非 対応のNN183がサロベツ編成を組める程度に弾き出されると見られ、また札幌〜名寄間の 運行であれば1編成のサロベツ編成増備(NN183のサロベツ編成化改造)で2往復が 設定できます。 …つまり、それだけをやってみました。 線路条件の一切が不変、それどころか2005年夏季ダイヤをベースに変更する必要の無い箇所は 徹底してそのままとしてあります。極端な話、車輌の都合さえ付けば明日にでも可能でしょう。 |
●車輌 ●運行ダイヤ ●総括 |
●運行ダイヤ 特急「名寄」の2往復新設、それに伴う快速「なよろ」→「しおかり」の名称変更。バランスの 取れた設定になるように快速の時刻変更、新設列車との待避・接続に合わせて一部の普通列車の 時刻変更。 変更点は以上で、ダイヤグラムは以下の通り。 |
スーパー宗谷:青実線(太)━━ | サロベツ・利尻・名寄特急:赤実線(太)━━ | SWA・ライラック:紫実線(太)━━ |
オホーツク:緑実線(太)━━ | 快速しおかり:水実線(細)── | 普通:白実線(細)── |
札幌〜名寄間2時間15〜41分で昼行5往復、とりあえず競争力は付くだろう。 |
●総括 名寄以北が相変わらずなので心許無いが、こちらの増発となると一運用一日一往復と なってしまい効率的とは言えない点、N183以降の2編成以上の転用には北斗用からの 転用を待たなければならない点(まりも用183系の全廃にはまりも廃止かまりもへの 寝台増結廃止、または寝台車にFURICO/Tilt増結への対応改造が必要)、長距離となり キハ261系でなければ所要時間に難がある点、等から、とりあえず大きな費用もなく 可能なものを示してみることとしたのである。 キハ261系の追加投入や宗谷北線の高速化を行えば宗谷支庁方面への利便性は 増すが、反面名寄への更なる高速化は現状で限界に近い状況であり、今後の高速化は 優等列車の増発によって待ち時間を減らすことによってしか叶わない。また、音威子府 バイパスと幌富バイパスは事業化されており、豊富・稚内近辺へのバス到達時分の 短縮はおそらく現実のものとなる。従って、長期に渡る高速バス対抗の為には所要 時分以外にも何らかの付加価値が求められることになるだろう。 現状のゆったりとした車内+電源コンセントで足りるのか、それとも他のサービスが 必要か。まずはとりあえず、サロベツでも車内で食物を調達できるようになれば 良いのだが。車内販売ではなく、敢えて自販機というのも一つの手だ。別に 弁当・軽食自販機の様な豪勢なものでなくとも良い、パンでもカップ麺でも、常温 保存できる類のものが買えれば。 ○履歴 立案・着手:2005/10/9 DinDIA打ち込み:10/12 完成・公開:10/29 参考資料:○ルート・線路条件等 JR時刻表、JR・私鉄全線各駅停車1北海道630駅(小学館、1993年)、 Wikipedia(宗谷本線) ○現状ダイヤ・高速バス関連資料 JR時刻表2005年7月号、鉄道ダイヤ情報2005年9月号(交換箇所の時刻確定にのみ使用)、 高規格幹線道路の 整備状況(北海道開発局、2005年) ○車輌資料 鉄道ファン2000年3月号、Wikipedia(国鉄キハ183系気動車) (以上敬称略) ※執筆中BGM:DEAR FRIENDS(植松伸夫、1992年) THE LAND UNKNOWN(同、1992年) (C)2005 far-away(◆farawagyp.)
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