編成組替、中間車の先頭車化改造、電装解除及び歯数比変更程度の比較的簡便に行える改造のみで、標準軌化
された区間の快速運用に投入することはできないものかとふと考えてみました。思い立ったきっかけ
は、2006年3月と2007年2月の二度のつばさ乗車です。 ……やってみたら、事実上意味のないものでした。 |
●車輌 ●比較 ●総括 |
●車輌 元々の400系7連の両端3両ずつを1編成として、元13・14号車については電装解除及び先頭車改造。元11号車は 普通車改造。 ○元400系3連×2 ←福 島 山形・新庄→
411は普通車としてシートピッチを変更し、定員は便宜的に座席数の約2倍として おいた。電装解除のT車は-5tと仮定。 |
●比較 MT比と歯数比を変えて、3パターンに分けてみた。更に比較の為に現行400系(新幹線内)と719系(いずれも 推定値)を加え、性能比較の図を作成した。 |
※400系、719系共に確定に至るほどの実性能データが見当たらなかったので、各曲線を
引くにあたっては共通点の多い他形式のデータや実測値を参考としてかなり利用した(例えば200系新幹線
及び211系の力行性能、E3系の走行抵抗等)。大きく外れてはいないと思うが、比較に支障がない程度を
上回る誤差は十分に考えられるので、万が一利用される場合にはこの点十分に注意のこと。 それぞれ、設定は以下の通りである。 (1)2M1T、歯数比19:80=1:4.21 (2)2M1T、歯数比16:83=1:5.19 (3)1M1T、歯数比15:86=1:5.73 性能上のアドバンテージは確かにある。33.3‰登攀では719系では60km/h超までの加速が全く見込めない のに対して、最も均衡速度の低い(3)でも安定して加速することができる。 しかし(3)の場合、115km/hで回転数が現行MT比に於ける245km/h走行同等になってしまい、板谷峠での 所要時分減が期待できる以外の効果が小さい。(2)の場合128km/hまで行けるので車輪を790mm交換と すれば130km/h運転も可能であり、最高速度向上の効果はあるがMT比が2:1になってしまい経済性に 問題がある。719系によって実現したランニングコストの抑制が失われてしまうのである。(1)については 言うまでもないだろう。 更に問題なのは、400系の特性曲線として用いたのは25kVでの推定値である。20kV固定として主変圧器の 巻線比を変えれば性能上は問題無いかも知れないが、この対応をしようとすれば改造コストが更に嵩んで しまうのである。さて、どうするべきだろうか。 |
念の為記しておきますが、以上は既設設備等一部の例外を除いて全て独自に試算したもの
です。あくまで一個人の試案ですので、検索等で来られた方は誤解の無き様。 なお、引用は幾らでも御自由にどうぞ。 ○履歴 立案:2006/3/5 (以降約11ヶ月間忘却) 再立案:2007/2/10 着手・車両条件:2/22 各条件比較:2/24 全体調整・公開:2/27 参考資料:○ルート・線路条件等 日本鉄道名所2東北線・奥羽線・羽越線(小学館、1986年)、JR時刻表、Mapion、 Wikipedia(山形新幹線、山形線) ○現状ダイヤ資料 JR時刻表2006年8月号、JR東日本新幹線時刻表(2006年12月1日改正版) ○車輌資料 世界の高速鉄道(佐藤芳彦、1998年)、鉄道ファン1992年4月号、 鉄道ピクトリアル1986年3月号、Wikipedia(400系、719系)、etc. (以上敬称略) (C)2007 far-away(◆farawagyp.)
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