○第一に
○ヴィジュアルのこだわりへの挑戦  ○オーディオのこだわりへの挑戦
○ディスクのこだわりへの挑戦(PS2のみ)  ○それとPS2本体について
○終わりに  ○参考:管理人の環境

トライア様の「こだわり」への挑戦 (09.2.11改訂)

 以前、SO3発売前に「こだわり」への対応という事で一筆記しました。
 それから早2年半が経ち、VP2発売間近、更にXbox360での新作発表にPS3の決定スペック 発表と、将来の事を考えるのであればもう一歩先に進んだ視点を持つ必要に迫られています。そこ で、この際全文を書き改めてしまい、以前同様のものに加え近頃の状況も交えて説明していく ことにしました。
 高校生辺りまでの財力では辛い点が多々ありますが、それらについては御容赦あれ。近頃は、社会人 でも他の用途を兼ねないと辛いだろうレベルまで届いてしまったのです。

 (09.2.11改訂)
 SO4発売を前に、前回以降の2年半で状況が変化した部分、現行ハードの発売後に判明した仕様を中心に修正しました。



○第一に
 この点はやはり以前と同じですが、とにかく「熱を篭らせないこと」を心掛けてください。たとえ 大きな負荷が掛からなくとも、既にゲーム機自体が動作するだけで相当な電力を喰う代物になって しまっているのです。風通しの悪い場所(PS2の排気口位置を考えて)や暖房器具の近く、直射日光の 当たる場所等に置かずに御利用ください。
 また、SCPH-70000以降には冷却用の外気を取り込むファンが付いていません。時折量販店に置かれている 外付けの冷却ファン(純正品ではない)を取り付けられるなり、置き場に一層注意されるなり心掛けてください。


○ヴィジュアルのこだわりへの挑戦
 まず注意点。Xbox360 SO4プレミアムパックに同梱のケーブルは コンポジット接続ケーブルです。
 黄白赤3色以外の接続端子がある方はケーブルを別途購入しましょう。

 さて、それでは各ゲーム機の対応状況の比較をば。
機種 解像度   接続規格
240i 480i
(D1)
480p
(D2)
1125i
(D3)
720p
(D4)
1080p
(D5)
RF端子 コンポジット S端子 コンポーネント/D端子 RGB HDMI
D1 D2 D3 D4 D5
FC × × × × × ○(新のみ) × × × × × × × ×
SFC × × × × × × × × × × ×
PS × × × × × × × × × ×
SS × × × × × × × × × ×
DC × × × × × × × × × × ※1 ×
GC × × × × × × × ※2 ×
PS2 × × × × ×
Xbox360 ×
PS3 ※3
対応規格
※4
RF
コンポジ
S端子
RGB
RF
コンポジ
S端子
D1〜5
RGB
D2〜5
RGB
HDMI
D3〜5
RGB
HDMI
D4〜5
RGB
HDMI
D5
RGB
HDMI
※1:実質480p(VGA)のみ
※2:デジタル出力端子のあるもののみ
※3:アナログは実質480p(VGA)まで(AVマルチ端子ケーブル使用時は上限なし)
※4:RGB接続にはゲーム機とTV/モニタ仕様の組み合わせ毎に制約有


 RGBは補注だらけですが、使われる方は大概御自分でこだわりのある方でしょうから あえて詳しくは書きません。付け加えると、RGBに限ってはケーブル自作の必要があるものも○に してありますので御注意ください。

 D端子を巡る状況も、この数年で大きく変わりました。売れ筋のTVを買う限りは少なくともD4端子が ない心配はせずに済みますし、液晶なのでインタレースよりもプログレッシブの方が安定します。

 一方、HDMIはまだまだ高い。これは映像信号と音声信号(加えて制御信号も)を纏めてかつデジタルのまま 伝送するという代物です。接続がケーブル一本で事足りるので簡便で、しかもデジタル伝送なので 殆ど劣化しないのが売り……なのですが、広帯域を要求されるためか価格がなかなか下がりません。
 規格をフルサポートしたTVやAVアンプもまだ多くはありませんが……まあ、少しでも良い画像や音が 欲しい、という方はお使いください。但し対応機器はそれなりの値になるので御覚悟を。

 なお以前ソニーのTVに搭載されていたAVマルチ端子ですが、WEGAシリーズの生産終了に伴い 消えてしまったようです。従って、新たにTVを購入される方はこれに期待されない方が良いかと思われます。


○オーディオのこだわりへの挑戦
 えーと……こちら、実は2年半前と基本的に変わっていません。市場動向を御存知の方はスピーカの数が えらく増えたようにお思いでしょうが、本質としては5.1chを細分化しただけです。処理の 仕方で7.1ch等が実現しているだけで、本質部分は5.1chのまま変わっていないと考えてしまっても良いのです。
  ※5.1ch:フロント3ch(左/右/センター)+リア2ch(左/右)+重低音0.1ch
  ※6.1ch:フロント3ch(左/右/センター)+リア3ch(左/右/バック)+重低音0.1ch
  ※7.1ch:フロント3ch(左/右/センター)+リア4ch(左/右/バック左/バック右)+重低音0.1ch
 Blu-ray及びHD DVDが採用する規格はもう少し上ですが、8畳くらいでは大差ない上に能力を引き出せる機器自体の 値が張るので、10万20万平気で注ぎ込める類の趣味の方以外は無視された方が賢明でしょう。
 ……という訳で、単純にドルビープロロジックII(またはIIx)・ドルビーデジタル対応の製品を用意されれば それで十分です。店頭で、予算に合わせて選んでみてください。その気になれば1万前後から見つける ことも可能です(2万円台以上をお勧めはしますが)。

 以下に、ゲームソフト・ゲーム機で用いられる各種音声関連規格の特徴の要旨を書いておきます。
●ドルビープロロジック
 少ないch数の音源を多ch音源に処理するデコード技術。逆に多ch音源を、ドルビープロロジックでデコードすると 元に戻るように少chに纏めて録音・送信することも可能なので非常に汎用性が高い。SO3、RS、VP2の サラウンド技術はこれを利用している。
 プロロジックは4chに、プロロジックIIは5.1chに、プロロジックIIxは7.1chになる。
 なお、論理的に各chの干渉を完全に排除できない欠点がある……が、完全に独立させると逆に現実味が 薄れるので実際には考慮する必要があまりなかったり。
●ドルビーデジタル
 各chを独立させたまま、データ量を圧縮記録するための規格。独立記録なので、可能性としては応用しようと 思えばある意味何でもあり(おそらく現実には権利が絡んで研究や個人使用しかできない)。
 デジタルは5.1chまで、デジタルEXは6.1ch対応。
●DTS
 ドルビーデジタルと同じようなもの。ただ、圧縮ルーチンと圧縮率が異なるだけである。一般にドルビーデジタル より音質が良いが、その分データ量も大きくなるので標準の地位は得られなかった。
●ドルビーヘッドフォン
 ユニット部分が左右一対のみのヘッドフォンを用いて、サラウンド効果を発生させる技術。元々人間の聴覚は 左右一対なので、耳介までの効果を計算できれば再現できる……という発想である。
 因みに戦前に開発されたバイノーラル録音もこれと似たようなもの。但し、当時はコンピュータ計算など 不可能だったので人の頭部を模したダミーヘッドにマイクを埋め込んでいた。


○ディスクのこだわりへの挑戦(PS2のみ)
 これは、一言で言えば「BBユニットを入手してHDDを取り付けるか、見送るか」の選択です。特にSO3では読み込みの 待ち時間や安定性に著しい差がありますので、余裕のある方はできるだけHDDを使用された方が良いと思います。
 但し、SCPH-70000以降にはHDDを取り付けられません。HDDを取り付けられるのはSCPH-50000台までです ので、SCPH-70000以降を使用されている方はHDD使用を諦めるかPS2を替えるかという選択をされることと なります。
 SO3、RSといった対応ソフトの場合快適性や安定性が段違いなので、ゲームを楽しむ上では最優先に されても良い問題でしょう。
 現在、BBユニット単独での入手についてはメーカ希望価格13440円(実勢約13000円)にて、本体とBBユニットが セットになったSCPH-50000 MB/NH(ミッドナイトブルーBBパック)は26040円(実勢約25000円)にてそれぞれ 小売店でも入手が可能です。
 なお、お勧めはしませんがSCPH-10000台のハードを使用され続ける 場合、SCEIのサポートによる対応と なっていますのでこの点については御注意を。
 何れにしても以前とは違い、手軽に入手できるようになったのはありがたいことです。


○それとPS2本体について
 最も注目を浴びたのがSO3無印版発売時の件だったので最早言うまでもないことかも 知れませんが、PS2にはハードとソフトの相性問題が存在します。所謂初期型であるSCPH-10000及 び15000の場合SO3無印版初回出荷分は致命的な動作エラーを 起こしますし、SCPH-75000については、従来ソフトの一部が動作しないという 互換性情報がSCEIに より公式アナウンスされています。
 1台のハードでできるだけ多くのソフトを楽しみたいというのであれば、SCPH-30000台または50000台を 使用された方が無難でしょう。
 また、SCPH-30000/35000とSCPH-37000/39000、それとSCPH-50000/55000はそれぞれハードの 設計が異なります。基本的に互換性の問題はない様ですが、後になるにつれ発熱が少なくなり、冷却ファンの 騒音が抑えられている、DVDのプログレッシブ再生が可能となる(50000以降のみ)など、より使い易く改良が 為されています。
 前述の理由とも併せて、現在買い換えられるのであればSCPH-50000 MB/NHをお薦めします。


○終わりに
 具体的な製品の紹介が中心だった以前とは異なり、今回は方針を示すことを基本としてみました。おそらく 年齢層も上がっているだろうことから、敢えて高校卒業以降の方を想定した内容になりましたが、如何 でしょうか。
 技術の進歩は素晴らしいもので、10年あまり前にはゲームに映画の表現を持ち込めるようになったかと 思いきや、現在ではゲーム機の出力スペックを満足しようとするだけで映画鑑賞に堪え得るだけの機材が 揃ってしまうようになりました。コンピュータの進化が並列化に向かうことがほぼ確実と見られる 以上、おそらくこの先暫くはゲーム機の性能向上も順調に進むことでしょう。
 映像や音響に投資するのも一手、ですがその一方で、ゲームはあくまでゲームであるということを 忘れてはならないのではないでしょうか。作り手の方々に対してではなく、あくまでユーザに過ぎない 立場の中であるからこそ敢えて言いますが、
常日頃から映画鑑賞の為の場所でゲームをしたいと思いますか?
 あくまでゲームはゲームです。じっとして鑑賞するものではなく、プレイヤーが荷担してこそ 成立するものです。実感の湧かない、あまりに鑑賞向きの場所で、楽しめるものでしょうか? たまにで あればそれも良いでしょう。しかし日常の一部としてゲームをするのならば、その楽しさは気軽さを 欠いて成立するものでしょうか?
 もしもゲームの為に機材に多額の投資をしようという方が居られたならば、購入前に一度「これを 生活の場に持ち込んで日常が成立するのだろうか?」と考えてみても宜しいのではないでしょうか。

 引き戻すような話になってしまいましたが、これにて終わりと致します。




○参考:管理人の環境
 SO3発売当時と所々変わっているので、御参考までに紹介しておきます。

○PS2:SCPH-37000L(オーシャンブルー)/02年10月
 パッドを買い換えた他、近頃Optical出力が怪しい。AVマルチの音声出力は問題ないので発振子辺りの 不調と推定できるが、さてそろそろ修理に出すべきか。
 水冷ポンプ、3年間お疲れ様。暫く休んだらまた連続稼動を宜しく。
○PS2(予備):SCPH-50000 MB/NH(ミッドナイトブルーBB Pack)/08年?月
 HDD装着可能な本体が、量販店にある間に確保。
○Xbox360(未着):Xbox360アーケード SO4プレミアムパック/09年2月予定
 とりあえず予約済み。なお、VGA/HDケーブルは既に別途購入済。
○TV:KV-21DA55/03年2月
 D1端子×2。ソニー製品だが、幸い6年経っても大丈夫。
○PCモニタ:LCD2190UXi/07年9月
 Sync on Green対応なのでRGB接続。UXGAでD5接続不可、4:3、遅延が大きいのがゲーム用途では問題点。
○アンプ:TX-SA500/02年夏
 5.1chの主なフォーマット全対応(PrologicII/Digital/dts/AAC)。エントリークラスのAVアンプ なので、コストパフォーマンスには優れるが中容量以上のスピーカを繋ぐと……。
 最近、コンデンサが消耗してきたのか電源を入れてから音が安定するまでの時間が目立って 長くなってきた。
○スピーカ(フロントL/R):SC-777SA/04年8月
○スピーカ(センター):SC-C77XG/06年3月
 完全に役不足。アンプの能力が弱過ぎて、鳴らし切れていない状態が続いている。
○スピーカ(サラウンドL/R):SC-A33/03年夏〜秋頃
 能力的には問題無いが、やや厚みが足りない気が……いや、これだけから音を出そうとせずに サラウンド用としてエフェクト中心で鳴っている間は全く気にならないレベルなので、おそらくこれで 必要十分なのだろうとは思うのだけれど。
○スピーカ(LFE):DSW-33-M/03年2月
 フロント3chが相応の低域性能を持っているのでこの辺りで必要十分。

 音を聴くのがそこそこ好きなのでこんな事をしていますが、スピーカが癖のあるものだったりするので 選択の参考にまではしないでください(因みに音響関連は全て生産終了品)。
 だからといってオーヲタやる気はありません。


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