年2回、東京往復に用いられる安価な交通機関が帰省と逆方向であるにも関わらず大変な混雑に見舞われる事を
受けて2003/8/15に交わした、とある雑談の産物をより大きく発展させてみました。「鉄系且つ某イベント1日目
参加者」同士の会話が発端と言えば納得できる方も居ることでしょう(何)。 まあ内容見れば一目瞭然ですし、これで判らない方はイベント自体知らないと考えて良いでしょうね(コラ)。 制限速度・車輌性能・配線等は全て現行通りとしてあります。尤も、臨時夜行という性質上一部の列車を除き流して 運転できる程度のスジが主体ですので元々さほどの問題ではないのですが。寧ろ、出発時間帯に空いているスジを 見つけ出す方が遥かに難しい問題でした。 何れも最繁期中数日の極めて一時的なものという事で、保線云々については目を瞑ってください(苦笑)。 なお、できる限りのデータを纏めて判断した都合上判断材料の全てを挙げる事はできません。その点については 御容赦ください。 |
東海道方面 ●ムーンライトコミケ 改めコミケットエクスプレス ●コミケットエクスプレス(下り) ●ムーンライト関西82 ●ムーンライト関西84 ●(東阪快速) ●能登81・82号 |
このネタの基本となった「ムーンライトコミケ82号」と諸要素を改めて検討した結果、急行として充分に高速化した方が
良いとの結論に達したので、快速ではなく18きっぷを排除できる急行としてみた。 なお、りんかい線には特別料金が設定されていないのでりんかい線内に限り快速として扱っている。 ●料金 以下の数字から、企画券の設定によりさほど金額を抑えずとも十分過ぎる座席指定率が成立すると判断。
※他料金:急行料金1260+指定席料金510+りんかい線運賃320 ※JR往復運賃:設定料金を導く為のものなので便宜的に片道601km未満の区間でも往復割引の算法で計算。 ちょうど同程度の値引率(8掛け500円単位)にしたら出来過ぎなくらいの結果が出た。 全車指定席急行にした上で、更に企画券を1ヵ月半前辺りの日曜に発売すれば分離も上手く行くだろう。 ●車輌 まずりんかい線内に於いて「1ユニットカットで最急上り勾配自力起動可能」という条件を出して みると、最低限必要な起動加速度はおよそ下記の様になる。
この内、モノクラス8連以上で消費電力を4000kW程度に抑えられ、ロングシートでない のはE257系8連、313系8連、683系9連、383系8連、223系2000代8連(3000代を含む編成に限る)、183/485系10連のみ。 更に熱海〜米原間での本線走行実績や余剰車輌の数、そして急行として扱うに値するかどうか等を勘案 すると、183/485系10連が適当となった。従って183/485の余剰車を使用する事とする。223系の急行幕を 使用するのもネタとしては面白いが、現代の夜行急行として使用できる内装ではないと判断した。 さて車種が決まった所で、更に何処の編成を使用するかを考えてみる……が、時期を考えると485系長大編成の 使用は難しいものがあるので183系としてみよう。まず思い付くのは何と言っても田町区の189系10連だが、これは ムーンライトながら91/92号に充当されるので使用できない。田町区単独では更に10連2本を組めるだけの余りが 無いので、まだ廃車されていない車輌が比較的多い幕張区の183系と組み合わせて10連2本を作ってしまう。 これで、充当する車輌は確保できた。編成図を以下に記す。 ←国際展示場・姫 路 大崎→
●ダイヤ それでは運行ダイヤを。
運転経路は姫路〜西明石〜(外側線)〜草津〜小田原〜(貨物線)〜新鶴見〜(品鶴線)〜西大井〜大崎〜国際展示場。 姫路〜米原間は米原経由時代の雷鳥を上回らない程度に調節しながら合間を縫って、米原〜鶴見間はSRCの スジ(以前MLコミケを考えた際は151系こだま)を、鶴見〜大崎間はE231系快速のスジを参考に引いてみた。りんかい 線内は流せばこの程度になるだろうとの目算で各駅停車-3分の12分と判断。速度種別A35には驚かれると 思うが、485系4M2Tや183系6M2T等の特性曲線から計算するとこの程度になる。スジはあくまでA25程度で 引いてあるのだけれども。 到着後は新木場〜西船橋〜南船橋で方転の後幕張区に入区、出区後は新木場〜大崎〜目黒川〜品川から後述の 下りコミケットエクスプレスへ。 運転日は出発地基準で開催各日の前日とする。 MARSでの列車名は「コミケットEXP」。 とまあこんな具合に、京阪神から国際展示場駅に直接乗り込めて全席指定、その上高速バスより安く上がる という設定なので客が集まる事はまず間違い無いと考えられるが如何なものだろうか。 混乱を避ける為に大崎では客扱いを行わず、国際展示場の前の停車駅は熱海、更に企画券を国際展示場着のみの 設定とすれば遠近分離もほぼ完璧に行える事だろう。 なお言うまでもないが、列車名はJRの主流に沿って付けたものである。 |
上りコミケットエクスプレスの対となる列車。とはいえ京阪神での有効時間帯を考慮して速度は
抑え気味となっており、また国際展示場周辺に夜間大勢を留め置ける施設が無い事から
敢えて品川発の設定としてある。 ●料金・車輌 上りと同一。 ●ダイヤ
運転経路は品川〜(品鶴線)〜新鶴見〜(貨物線)〜小田原〜草津〜(外側線)〜西明石〜姫路。 こちらは下りMLながらを参考にしつつ要所要所で速度抑制。到着後は上りコミケットエクスプレス若しくは 後述のムーンライト関西82号として折り返す。 運転日は出発地基準で開催初日の前々日から最終日までとする。 |
下りコミケットエクスプレスの一部の返しとしての運転。既に終了している為大崎から国際展示場には向かわず
品川止まりとする。 車輌及び西大井までのスジは同一。全車指定席の快速として運転する。 実走行641.4km、7時間59分、表定80.3km/h。 |
盆暮れのただでさえ需要のある時期であり、また京阪神から東京へと向かう夜行の需要はバスの便数からも
かなりのものと考えられるので、MLながら及びMLながら82、そして前述のコミケットエクスプレスと並立できる
列車をという事で考えてみた。快速なので18きっぷで乗車可能で、また指定席を全席分販売するものの立席乗車可と
いう中途半端な設定としてある。収入確保の為に指定席とする一方で、混雑していても座れさえすれば
良いという需要、そして他列車は全席指定なので余剰分を吸収する為に敢えて立席乗車可とした。 …2002/8/11の救済臨9375Mの悪夢が再現されるんじゃないかとの突っ込みはしない様に(汗)。 ●車輌 関ヶ原が難所となるが、電動機熱容量の問題はスジを十分に寝かせる事で凌げると判断したので登攀性能に ついての制限は特に設けない。 かといって指定券を販売するのにロングシートやセミクロスでは問題があると思われるので、オール クロス車という制限を置かざるを得ない。また、相当の乗車人数を見込まなければならないので特急車を 用いるのは難しい。そうなると候補としては223系や313系辺りが挙げられるが、313系の場合中京圏での 短編成運用が故に余剰車も少なくなっている。従ってここでは1運用を1編成で賄える223系を用いてみる事にする。 なお、できる限り影響を小さくする為にこれは3000代組み込みの編成に限定する。 編成図を以下に記す。 ←大 阪 新宿→
編成総定員1105名 ●ダイヤ
運転経路は大阪〜(外側線)〜草津〜戸塚〜(緩行線〜品鶴線)〜西大井〜大崎〜新宿。 大阪〜米原間は新快速スジ平行を上限として設定、米原〜名古屋間は485系時代しらさぎ、名古屋〜大船間は 定期MLながら、大船〜新宿は湘南新宿ライン特快を参考にした。 到着後は大崎〜西大井〜品川と、大阪方を同じ向きにしつつ田町区若しくは品川10番ホームに機回し。 時間帯が非常に有用なので、大崎止まりで事実上専用化するのではなくそのまま新宿まで続けてみた。因みに 大崎到着はりんかい線の初電が出発するホームの向かい側。 運転日は出発地基準で開催各日の前日とする。 |
ムーンライト関西84号の返しを回送でなく旅客運送に使用。全車自由席の上既存の列車の合間を
縫う形になるので乗り継ぎの方がかえって速くなり、米原以西まで座って行ける点と熱海〜豊橋間でも
快速運転を行う点以外にこれといった長所は無い。 ●車輌 使用車輌はムーンライト関西84号と同一。 ←大 阪 品川→
●ダイヤ
運転経路は品川〜(品鶴線)〜新鶴見〜(貨物線)〜小田原〜草津〜(外側線)〜大阪。 沼津〜浜松間はホームライナー参考、浜松〜豊橋間は乗降客数等を勘案して停車駅を決定。 運転日は出発地基準で開催各日とする。 |
夜行需要があるにも関わらず、富山・金沢方面と東京を結ぶ座席夜行が能登1往復しか設定されていないので
設定してみた。更にML東京・仙台をヒントに、京葉線経由東京発着としてある。 急行だが、利用促進を図って敢えて特例で普通車には18きっぷと急行券での乗車を認めるという 非常に変則的な方策を取っている。一方で、北越急行通過の為更に運賃950円+急行料金200円(+グリーン 料金500円)が上乗せされるので実質5860〜7010円と夜行高速バスに近い費用が掛かる。 ●車輌 便宜的にユニットカット時の登攀性能を考慮せず、金沢の白山用予備車を使用。予備車を使用する 都合上1運用のみとなる。 編成図を以下に記す。 ←東 京 金沢→
編成グリーン席定員48名 JR収入見込み11040×48×0.1=55200円(指定率1割時) 編成総定員584名 JR収入見込み1516620+55200=1571820円 ●ダイヤ
運転経路は金沢〜犀潟〜(北越急行)〜六日町〜大宮〜(貨物線)〜武蔵浦和〜(武蔵野線)〜西船橋〜東京。 金沢〜大宮間は定期能登及び485系はくたかのスジを寝かせて設定。大宮〜武蔵野線間はホリデー快速と 各駅停車を参考に、京葉線内は平行ダイヤとして隙間を縫った。 81号は直江津で定期と待ち合わせの為、同駅以西は停車駅を抑えている。 運転日は出発地基準で82号が最終日の前日、及び3日間開催の場合に限り開催初日の前日、81号 は82号運転日の翌日とする。 |
念の為記しておきますが、以上は全て妄想の産物です。 参考資料:実測データ、過去十数年の時刻表、復刻版時刻表、スタフ、電車形式図面集(ジェイズ)、 鉄道ファン95年11月号、JR・私鉄全線各駅停車シリーズ(小学館)、etc. |